ROADSHOW

映画・海外ドラマのコラム、レビュー、ニュースをお届け!

MENU

【東映特撮ファンクラブ(TTFC)オススメ作品】‘‘狩る者’’と‘‘護る者’’の戦い…『仮面ライダーアマゾンズ』3部作【あらすじ・レビュー】

動画配信サービス「東映特撮ファンクラブ(TTFC)で配信されているラインナップの中からおススメ作品を厳選してご紹介!今回は、ドギツイ描写で大きな話題となった衝撃作『仮面ライダーアマゾンズ』3作品に注目!

 

 

『劇場版 仮面ライダーアマゾンズ Season1 覚醒(2018)

www.youtube.com

 

とある製薬会社で進められていた「アマゾンプロジェクト」は、人工生命体を人型へと進化させる実験だった。
しかし、2年前に起きた事故により、約4000体もの実験体が街へと解き放たれ、駆除班と呼ばれる対アマゾンのエキスパートたちは日夜、その駆除に心血を注いでいた。
そんな中、「アマゾンプロジェクト」の責任者である水澤令華のもとで2年前から暮らしている水澤悠は、来る日も来る日も薬物を投与していたが、自身の身体の変化に気づきつつあった。
一方で、アマゾンを狩るアマゾンもいた。鷹山仁は、この世に存在するアマゾンを一匹残らず狩ることを目的に、すでに行動を開始しているのだった。
悠の中に眠るアマゾンが覚醒した時、‘‘狩る者’’と‘‘狩られる者’’の運命が残酷にも交錯していく…。

「昭和仮面ライダー」世代には馴染み深いタイトルである『仮面ライダーアマゾン』。
1974年から1975年まで放映された同作は、「仮面ライダー」シリーズの中でも異色の作品であったが、『仮面ライダーアマゾンズ』もまた、かなりの異色作である。
本作はもともとAmazonプライムビデオで配信されたオリジナル・ドラマを劇場版として再構築したものだ。
オリジナルのシリーズは、地上波では放送できないであろう残酷描写や怪奇要素に満ち溢れており、絶対に子供には見せられない内容だった。
それもそのはず、『仮面ライダーアマゾンズ』は大人向けの「仮面ライダー」を作ることを目標に製作された力作だからだ。
そのため、ストーリーに関しても、弱肉強食の世界でアマゾンとして生きることへの苦悩や葛藤などが中心のテーマになっており、とてつもなく骨太。
養殖のアマゾンオメガと野生のアマゾンアルファ・・・2体のアマゾンがそれぞれの思惑を胸に戦いを繰り広げる様が描写される。
「昭和仮面ライダー」世代にとっては、進化した仮面ライダーアマゾンの姿やモグラ獣人の姿が新鮮に映ることであろう。
変身の際の「アマゾン」も聞き逃しなく!

 

『劇場版 仮面ライダーアマゾンズ Season2 輪廻』(2018)

www.youtube.com

 

アマゾンを大量殲滅した‘‘トラロック事件’’から5年後。
世に存在するアマゾンは残り僅かかと思われたが、事態は急変し、強力な感染力を持った新種のアマゾン細胞‘‘溶原性細胞’’が蔓延。
実験体ではない人間がアマゾン化する事件が多発していた。
政府は新たな駆除組織・4Cを結成し、これに対処する中、アマゾンに育てられた謎の孤児・千翼は、4Cから逃げ出し、アマゾンネオとして、アマゾンを駆除する日々を送っていた。
戦いを繰り広げる最中に出会った謎の少女・イユに、自身と相通ずるものを感じ取った千翼は、イユの心を惹こうとするも、彼女の過去はあまりにも悲劇に満ち溢れ、信じられない事実が千翼を襲うのだった…。

前作からの正統な続編であり、主人公は変わったものの、前作の主人公だったアマゾンオメガとアマゾンアルファも物語に大きく関わってくる。
「Season1」よりもかなり攻めた内容になっており、グロ・ゴア描写もさらにパワーアップ!
Amazonプライムビデオで配信されたオリジナルシリーズに比べて、劇場版では残酷描写が抑え気味ではあるが、それでもドギツイ映像が繰り広げられることに違いはない。
本作で面白いのは、敵となるアマゾンの風貌である。
通常、「仮面ライダー」に登場する怪人というのは‘‘素肌’’丸出しのことが多いが、本作のアマゾンは人間態だった頃の洋服を身に纏っているのだ。
そのため、警官の格好をしたアマゾンやウェディンドレス姿のアマゾンも登場する。
さらに前作よりも、ドラマ性に特化している印象も受け、「生きる」ことへの葛藤であったり、アマゾンとして生まれた子とそれを生み出してしまった父との因果関係、異形の者同士の悲恋などがテーマとして中心に据えられており、‘‘人間’’ドラマとしても秀逸な出来栄えである。

 

 

 

仮面ライダーアマゾンズ THE MOVIE 最後ノ審判』(2018)

www.youtube.com

 

闇夜にこだまする銃声…アマゾンオメガこと水澤悠は、駆除班4Cからの決死の逃亡劇を繰り広げていた。
人間はアマゾンを大量殲滅し、残るアマゾンはオメガとアマゾンアルファこと鷹山仁の2体のみ。
4C所属の水澤美月と共に、命からがら逃げることに成功した悠は、謎に満ちた子供たちによって救われる。
彼らは孤児であり、ある養護施設で集団生活をしているという。
4Cに命を狙われている悠は、そこで思いもよらぬ運命に巻き込まれていくのだった…。

仮面ライダーアマゾンズ』完結編となる、初の完全オリジナル劇場版。
これまで2シーズンにわたり描いてきたアマゾンを「狩る者」と「護る者」の戦いについに決着がつくわけだ。
本シリーズでは、アマゾンの葛藤だけでなく、人間の愚かさも同時に描いてきた印象だが、今回の完結編でも、再び、人間の愚行がアマゾンたちの運命を翻弄することになる。
いままでに散々な目に遭わされてきたアマゾンを今度は、食肉として家畜化し、「アマゾン畜産計画」なるものを始めるのだ。
この計画により、オメガとアルファのほかに、草食のアマゾンが誕生。
人間とアマゾン、肉食と草食、共生と競生、そして「生」と「死」…この4大テーマのもとで物語が進行していく。
これは『仮面ライダーアマゾンズ』シリーズ通してのテーマに帰結したものになっており、まさに「完結編」の名にふさわしい内容となっている。
新たな仮面ライダーである仮面ライダーアマゾンネオアルファの活躍にも注目だ!
余談だが、ネオアルファのスーツアクターを務めるのは、「令和」最初の仮面ライダー作品である『仮面ライダーゼロワン』にて、主役ライダーのスーツアクターに抜擢された縄田雄哉である。

「狩る者」と「護る者」の戦いを3作品にわたり描いた、『仮面ライダーアマゾンズ』。

Amazonプライムビデオで配信されたTVシリーズ版もおススメだが、映画版の方が内容が凝縮されており、見やすい印象を受ける。
真の仮面ライダー作品として世に送り出された、この力作を「昭和」「平成」全仮面ライダーファンにおススメしたい!

 

仮面ライダーアマゾンズ』は「東映特撮ファンクラブ(TTFC)」で配信中。(文・構成:zash)

 

roadshow.jp

roadshow.jp

 

映画情報番組『What's Up Hollywood』YouTubeで更新中!

www.youtube.com