『ストレンジャー・シングス 未知の世界』ホッパー役 デヴィッド・ハーバーって何者?【プロフィール・出演作・まとめ】
Netflixの大ヒット海外ドラマ『ストレンジャー・シングス 未知の世界』にて、ホッパー役に扮しているデヴィッド・ハーバーとは一体どんな俳優なのだろうか?海外ドラマファンにはすでにおなじみとなっている彼のキャリアに迫る!
近年、海外ドラマで活躍した俳優がマーベルやDCの大作映画に出演する傾向が強い。
『アクアマン』(2018)のジェイソン・モモアだってHBOが誇るメガヒット海外ドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』で名を馳せた俳優だし、2017年公開のマーベル映画『ドクター・ストレンジ』よりアベンジャーズを支えるヒーローとして加入したベネディクト・カンバーバッチだって、もともとは英国ドラマ『SHERLOCK/シャーロック』でブレイクを果たした俳優である。
要するに、海外ドラマというのは、ネクストブレイク俳優の宝庫と言える存在なのだ。
2021年公開のマーベル映画『ブラック・ウィドウ』で、ナターシャ・ロマノフ=ブラック・ウィドウとかつて任務を共にした経験のあるレッド・ガーディアン役に扮しているデヴィッド・ハーバーも海ドラ出身俳優の一人である。
一体、彼はこれまでにどんなキャリアを辿ってきたのだろうか?
ドラマや映画の端役で強烈な印象を残したキャリア初期
デヴィッド・ケネス・ハーバーは、1975年4月10日アメリカ・ニューヨークで不動産業を営む両親の間に生まれた。
名門ダートマス大学を卒業後に、ブロードウェイでリバイバル上演された『レインメーカー』でプロの俳優としてデビューを飾った。
同年、ウェイター役として出演した『LAW & ORDER』で映像デビューを果たし、2002年の『LAW&ORDER:性犯罪特捜班』では子供殺しの犯人役でゲスト出演し、強烈なインパクトを残す。
その後もトム・クルーズ主演のSF映画『宇宙戦争』(2005)、ヒース・レジャー&ジェイク・ギレンホール共演の『ブロークバック・マウンテン』(2005)、6代目ジェームズ・ボンドことダニエル・クレイグ主演のシリーズ第22作『007 慰めの報酬』(2008)、ラッセル・クロウ&ベン・アフレック共演のクライム・スリラー『消されたヘッドライン』(2009)などの大ヒット映画で端役を演じ、着実にキャリアアップを果たしていくことになる。
『ストレンジャー・シングス 未知の世界』で人気俳優の仲間入り
着実にキャリアアップを果たしていくデヴィッド・ハーバーにとって、キャリアの転機となったのは、2016年、NetflixオリジナルのSFドラマ『ストレンジャー・シングス 未知の世界』への出演であろう。
時は1980年代。怪奇現象が頻発するアメリカの小さな田舎町インディアナ州・ホーキンスを舞台に、マイク、ダスティン、ルーカス、ウィルの4人の少年が、謎の少女イレブンと共に、街に隠された秘密に迫っていこうとする物語が展開される同作で、ハーバーは街の保安官であるジム・ホッパー役を演じている。
友人であるジョイスの息子ウィルが突如失踪したことを受け、調査に乗り出し、ホーキンスに隠された大きな陰謀に巻き込まれていく、とても重要な役どころだった。
同作はあくまでも子供たちが主人公の作品である。
そんな子供たちに負けない存在感を放つのが、ハーバーなのだ。
そのやさぐれた雰囲気と正義感の強い姿勢からは何とも言えない魅力を漂わせる。
シーズンを重ねるうちに、謎の少女イレブンと深い関係性を築いていくことになり、シリーズ通して最も立場が変化していく存在だと言えるだろう。
このホッパー役がハーバーの俳優としてのキャリアを大きく変えることになり、40歳を過ぎて、まさに遅咲きともいえるブレイクの時を迎えたのである。
『ヘルボーイ』『ブラック・ウィドウ』アメコミ映画での躍進
実はデヴィッド・ハーバーは、これまでアメコミ映画に2度出演した経験がある。
一度目は、2016年、『ストレンジャー・シングス 未知の世界』で有名になる前の話だ。
使い捨て‘‘決死部隊’’の大活劇を描いたDC映画『スーサイド・スクワッド』である。
同作では、大統領補佐官のデクスター・トリヴァー役を演じており、ほんのわずかな出演であった。
そして二度目は、2019年。マイク・ミニョーラ原作のアメコミ映画『ヘルボーイ』である。
かつて鬼才ギレルモ・デル・トロの手により映画化されたこともある同作は、よりシリアスに、よりダークな世界観が前面に押し出された作品となっている。
魔界で生まれ地上で育った悪魔の子でありながら、超常現象調査防衛局(BRPD)のエージェントとして活動するヘルボーイ役に扮したハーバーは、もともとヘルボーイの大ファンだった。
そのため同役を引き受けるにあたり、もう一度、原作コミックスを読みなおし、徹底した肉体改造を敢行。
より原作に近い形のヘルボーイを体現した姿を披露したのである。
こうして2度のアメコミ映画への出演で見事な好演を魅せたハーバーは、三度(みたび)アメコミ映画への出演を果たす。
その作品こそが、マーベル・シネマティック・ユニバース『ブラック・ウィドウ』である。
『アベンジャーズ』シリーズで長らく活躍してきたスカーレット・ヨハンソン演じるナターシャ・ロマノフ=ブラック・ウィドウを主人公に据えた作品だ。
同作で、ハーバーはロシアがキャプテン・アメリカに対抗するために作り上げたレッド・ガーディアンことアレクセイ・ショスタコフ役を演じている。
かつてナターシャと共に‘‘ある任務’’に参加し、父親としての役割を果たしたこともあるキャラクターだ。
髭面の大男で強面な印象を与えるキャラクターであるが、どこか箸休め的な存在感も放っており、演じるハーバーの魅力が遺憾なく発揮されていると言っても過言ではないだろう。
同作の中でも間違いなくMVP級の活躍を魅せており、今後の彼のキャリアにどんな影響をもたらすのか今から楽しみだ。
個性派でありながら、正統派の演技もできる最高の実力派俳優として、今後のハリウッドを支えていく存在であろう、デヴィッド・ハーバー。
『ストレンジャー・シングス 未知の世界』シーズン4でも存在感を発揮した彼の活躍に刮目せよ!(文・構成:zash)