【Column】より過激に、よりスキャンダラスに…『ゴシップガール』が帰ってきた!xoxo
遡ること15年…一本のTVドラマの放送がスタートし、全米の話題を掻っ攫った。
ど真ん中に”OMFG”と大々的にプリントされ、男女が愛し合う姿が映し出された衝撃的なポスターで放送開始前から強烈な印象を残したその作品は、その後、2012年まで計6シーズンが製作された。
ここ日本でも、若い世代を中心に大ヒットを記録し、ガールズ・ドラマの決定版として金字塔を打ち立てたことでも知られている。
その海外ドラマとは、『ゴシップガール』だ。
ニューヨークはアッパー・イースト・サイドで暮らすセレブ高校生たちのスキャンダラスなゴシップを、謎のブログ主‘‘ゴシップガール’’が暴露し、ドロドロとした人間模様が浮き彫りになっていくストーリーに強烈な印象を持っているファンも多いことだろう。
同作の放送終了から、すでに10年が経過していることにとても驚かされるが、なんと!あの‘‘ゴシップガール’’が9年間の沈黙を経て、再び動き始めているのだ。
ここでは、オリジナルの世界観を受け継いだリブート版『ゴシップガール』の魅力を紹介しよう。
『ゴシップガール』とは?
『ゴシップガール』は、2007年より米The CWで放送がスタート。
日本でも遅れること2年後の2009年よりスーパー!ドラマTVで放送が始まった。
ニューヨークの高級住宅地アッパー・イースト・サイドで暮らすセリーナ(ブレイク・ライヴリー)、ブレア(レイトン・ミースター)、ネイト(チェイス・クロフォード)、チャック(エド・ウェストウィック)といったセレブ高校生たちが正体不明の‘‘ゴシップガール’’という情報サイトに翻弄され、様々な問題に直面していく姿を描いた。
本作は2012年まで計6シーズンが放送され、ティーンを中心に絶大な支持を獲得。
主演のブレイク・ライヴリーやレイトン・ミースターはハリウッドで引く手数多の存在となり、人気セレブの仲間入りを果たした。
‘‘ゴシップガール’’が再起動!時代が反映された過激な内容
そして、この2021年。9年間の沈黙を経て、‘‘ゴシップガール’’が再起動!
今度はHBO MAXオリジナル作品として生まれ変わり、オリジナルとは比べ物にならないほどの過激な内容が繰り広げられる。
物語の舞台となるのは、オリジナル版と同様に、アッパー・イースト・サイドに位置する名門私立学校コンスタンス・ビラード学園。
かつてセリーナ・ヴァンダーウッドセンやブレア・ウォルドーフ、ネイト・アーチボルドなどが通った同校には、現在も誰もが憧れる人気者たちがいる。
インフルエンサーとして大きな影響力を持つジュリアン(ジョーダン・アレクサンダー)を初めとした7人だ。
彼らは幼き頃から苦楽を共にしてきた親友同士であり、その絆は強固なものだったが、コンスタンスにジュリアンの異父妹であるゾーヤ(ホイットニー・ピーク)がやって来たことにより、立場や関係性が大きく変化していくことになってしまう。
そして、この瞬間を見計らっていたかのように‘‘ゴシップガール’’が再び息を吹き返すのだった…。
本作には、オリジナル版で製作総指揮を務めたジョシュ・シュワルツが再びプロデューサーとして名を連ねており、そのDNAを受け継いだ作品である。
劇中にも、かつての‘‘ゴシップガール’’に言及する場面やおなじみのロケーション、ネイト・アーチボルドを初めとしたキャラクター名なども登場。
古参ファンも大いに楽しめるものになっている。
しかし、決して二番煎じというわけではない。
オリジナル版『ゴシップガール』が幕を閉じてから9年が経過しており、人々を取り巻く環境も大きく変わっている。
オリジナル版放映当時はそこまでSNSが流行していたわけではなかった。
そんな時世で、ブログのような情報サイトがゴシップを流すという、いわばセレブだからこそ経験できるようなテーマが盛り込まれた作品だった。
だが、現代では誰もが人々からの視線に敏感になり、ちょっとしたことで炎上しかねない‘‘監視社会’’に身を置いている。
世界中のほとんどの人々がソーシャルメディアを利用している世の中だからこそ描き出せる、現代らしい過激な内容がリブート版『ゴシップガール』では繰り広げられるのだ。
登場人物のキャラクター描写にも変化が!
前述の現代らしさというのは、登場人物のキャラクター描写にも見て取れる。
主人公のジュリアンはインスタグラムで有名なインフルエンサーとして名の知れた存在であり、イベントなどにも姿を見せるような、俗に言う「Z世代」のセレブだ。
「インフルエンサー」という単語が出てくる時点で、すでに‘‘今っぽい’’が、‘‘バズる’’ための極意を知り尽くした人物が‘‘ゴシップガール’’の標的となることで生まれる化学反応にも注目したい。
実は今回の‘‘ゴシップガール’’は最初から正体が明かされているのだ。
あえて誰とは言わないでおくが、オリジナル版では「誰が‘‘ゴシップガール’’なのか?」というミステリーもまたストーリーを大いに盛り上げたが、情報社会である現代で‘‘ゴシップガール’’ほどの炎上商法を繰り返す匿名の存在がいたとしたら、おそらくすぐに特定されてしまうだろう。
そんな世の中だからこそ、最初に正体を明かし、「セレブVSゴシップガール」という構図をとっているのだ。
お互いが影響力のあるインフルエンサーだからこそ、キツネとタヌキの化かし合いのような熾烈な情報戦が展開されていく。
そのほかにも人種やセクシャリティといったデリケートな話題にも切り込んだものとなっており、時代が変革を遂げたことを受け、『ゴシップガール』という作品もまた大きな進化を遂げているのである。
冒頭の導入部がオリジナル版同様に、電車の車窓からニューヨークを見つめる視点で幕を開け、随所にオリジナル版を想起させる演出も目を引く。
そういった意味でもファンは必見だ。xoxo
より過激に、よりスキャンダラスに…リブート版『ゴシップガール』は、ダウンロード販売・デジタルレンタル配信中。(文・構成:zash)
リリース情報
「ゴシップガール(2021)<シーズン1>」
6月1日(水)より、ダウンロード販売・デジタルレンタル配信開始(全12話)
発売元 ワーナー・ブラザース ホームエンターテイメント ©2021 WarnerMedia Direct, LLC. All Rights Reserved. HBO Max™ is used under license.