『THE BATMAN-ザ・バットマン-』プレミア配信開始!君は『怪鳥人間バットマン』を知っているか?【あらすじ・見どころ】
2022年3月に公開されたばかりのDC映画最新作『THE BATMAN-ザ・バットマン-』が早くもデジタル配信で視聴可能になった。これを記念して、最初に実写化されたバットマン作品である『怪鳥人間バットマン』を紹介しよう!
- 『怪鳥人間バットマン』のタイトルで有名!
- 第1話のヴィランはナゾナゾ王子ことナゾラー!
- 初代バットマン俳優は、伝説の名優アダム・ウェスト
- 映画情報番組『What's Up Hollywood』YouTubeで更新中!
アメリカン・コミックスの老舗DCコミックスが誇るヒーロー、バットマン。
‘‘鋼鉄の男’’ことスーパーマンと並び、アメリカ合衆国を代表する二大巨塔として、根強い人気と実績を誇っているが、そのバットマンは過去にお茶の間のヒーローとして人気を博していたことを知っているだろうか?
『バットマン』の実写作品といえば、1989年にティム・バートンが監督した『バットマン』やクリストファー・ノーラン監督の『ダークナイト』3部作などが思い浮かぶだろうが、実は最初の実写化は意外にもTVドラマ…しかもコメディだった!
『怪鳥人間バットマン』のタイトルで有名!
『バットマン』TVシリーズは、1966年に米ABCで放送が開始された。
1939年にディテクティブ・コミックスでデビューを飾った「バットマン」は、当時、現在のようなシリアス傾向にある作品ではなく、明るい雰囲気の作品であったため、その流れを汲んで、TVドラマ『バットマン』も全体を通して軽妙なノリで描写された。
コミックスを彷彿とさせる擬音を画面上に表示させたり、ポップなオープニングで視聴者を楽しませるなど、子供たちに大いに支持され、それに伴って、一躍メジャー作品となったのだ。
日本では『怪鳥人間バットマン』のタイトルでも親しまれ、熱心なファンの間では、伝説のTVドラマとして知られている。
TVシリーズ『バットマン』は、1968年までに全3シーズンが製作され、120以上のエピソードが放映された。
第1話のヴィランはナゾナゾ王子ことナゾラー!
そのあらすじは、原作コミックスや映画版と変わらず、大富豪のブルース・ウェイン(アダム・ウェスト)が、街で犯罪が発生すると‘‘バットフォン’’への通報を受けて、バットマンへと変身。
相棒のロビン(バート・ウォード)と共に、怪人退治に乗り出すというストーリーが展開される。
記念すべき第1話のヴィランは、ナゾナゾ王子ことナゾラー。
バットマンと天才少年ロビンが、宿敵ナゾラーを捕えようとするも、逆に不当逮捕で拘束されてしまい、法廷でマスクを外すことを命令されてしまう・・・。
ほとんどのエピソードが前編・後編の2部構成になっており、前編では正体を明かさなければならない展開へと追いやられてしまう。
しかし、後編の冒頭で危機を脱し、最後には凶悪なヴィランを倒して完結する。
1話30分の2部構成で展開される、コメディ色強めの『バットマン』は、古き良きアメリカのTVドラマを体現している作品として、いま観ても、十分に楽しめる。
ちなみに『バットマン』の舞台となる街の名称は、ゴッサム・シティであることは周知の事実だが、当時の日本では‘‘ゴッタムシティ’’と邦訳されていたのも面白い。
初代バットマン俳優は、伝説の名優アダム・ウェスト
TVシリーズ『バットマン』で主演を務めるのは、初代バットマンとして名高い伝説の名優アダム・ウェスト。
持ち前のカリスマ性と卓越したコメディセンスで、コミックスの印象が強かったブルース・ウェイン=バットマンというキャラクターに現実味を持たせた。
非常に魅力的な演技を魅せるウェストのキャリアにおいても、しばし代表作として挙げられ、その後もバットマン役と深く関わり続ける。
1977年から1978年まで放映のアニメシリーズ『電光石火バットマン』ではバットマン役の声優を務め、『ザ・バットマン』や『バットマン:ブレイブ&ホールド』といったいくつものアニメシリーズでゲスト声優を務めている。
相棒の天才少年ロビンを演じたバート・ウォードとの軽妙なやり取りは、今観ても最高に面白い!
「バットマン」の永遠の宿敵であるジョーカーが初めて実写作品に登場したのも、TVシリーズ『バットマン』だった。
本作に登場するジョーカーを演じるのは、シーザー・ロメロ。
持ち前のコメディセンスと圧倒的存在感で、‘‘犯罪界の道化王子’’を熱演して魅せ、ひたすら笑い続けるその演技は当時の子供たちに衝撃を与えた。
近年のジョーカー描写とは異なり、犯罪自体をイタズラとして捉え、バットマンを苦しめることをひたすら楽しんでいるというような印象を大いに受ける。
いま観ても全く見劣りすることのない魅力的なジョーカー像を築き上げている。
TVシリーズ『バットマン』は、テレビ放映終了後となる1969年に映画化もされている。
『バットマン オリジナル・ムービー』と冠された同作は、バットマンの宿敵で凶悪4人衆として悪名高き、ペンギン、キャットウーマン、ジョーカー、ナゾラーが手を組み、それを知った市長が、夜空にサーチライトを投射。バットマンの出動を要請する…といったストーリーが展開される。
バットマンが新兵器を引っ提げて、スクリーン狭しと駆け回る姿は圧巻だ!
本作でバットマンだけでなく、悪役ジョーカーもスクリーン・デビューを果たした。
これまで幾度となく実写映像化されてきた『バットマン』だが、とりわけ異彩を放つ『怪鳥人間バットマン』。
先日、ロバート・パティンソン主演の『THE BATMAN-ザ・バットマン-』予告編を模したアダム・ウェスト版『怪鳥人間バットマン』の予告編が出回り、大きな話題を呼んだ。
それほどまでに本作は今なお絶大な支持を集め続けており、最新の「バットマン」が公開された今だからこそ、もう一度観返したいTVシリーズなのである。(文・構成:zash)
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