【Column】伝説のラブコメ・ドラマ『ママと恋に落ちるまで』のスピンオフが登場!その名も『パパと恋に落ちるまで』
子供たち、パパとママの出会いの話を聞かせてあげよう―。
このセリフで幕を開ける海外ドラマを知っているだろうか?2005年から2014年まで米CBSで放映されたラブコメ・ドラマ『ママと恋に落ちるまで』である。
- 2022年の恋愛の形式が映し出された『パパと恋に落ちるまで』
- オリジナル『ママと恋に落ちるまで』と変わらない魅力
- ヒラリー・ダフのキュートな魅力炸裂!
- 映画情報番組『What's Up Hollywood』YouTubeで更新中!
2030年の未来を舞台に、ある父親が子供たちにママとの馴れ初めを語り伝えることで物語が展開され、時間が約25年前の2005年へと遡り、回想のような形で、主人公であるテッドの日常が映し出される作品であった。
同作は、エミー賞に合計で28回ノミネートされ、そのうち9回の受賞を果たしている。
その他にもピープルズ・チョイス・アワードなどでも受賞歴があり、まさにラブコメ・ドラマの歴史を変えた伝説の作品として知られているのである。
そんな『ママと恋に落ちるまで』は、2014年に9シーズンにわたる放送を終え、‘‘伝説’’に幕を下ろしていた。
そして再び、‘‘伝説’’が語り継がれようとしている。
スピンオフ作品『パパと恋に落ちるまで』として装いを新たにカムバックを果たしたのだ。
2022年の恋愛の形式が映し出された『パパと恋に落ちるまで』
『パパと恋に落ちるまで』は、数十年後の未来から2022年に遡ることで、物語が始まる。
若かりし頃のソフィ―(ヒラリー・ダフ)は、デートアプリや恋愛の選択肢に無限の可能性がある時代に、どうすれば恋に落ちることができるのかという問題に直面している。
彼女の友人たちも、それぞれに悩みを抱えているような状況だ。
そんな中でソフィ―は、恋に奮闘していく…。アプリでの恋人探しは、もれなく全てハズレ…。
しかし、新たな出会いや気が知れた女友達との恋愛相談、パーティーやバーで過ごす時間を通して、かけがえのない仲間たちを得ることになる。
恋に、友情に、いつでも全力で向き合っていくソフィ―たちは、自分たちが何者なのか、人生に何を求めているか、様々な出会いと別れを通して、運命の相手、そして人生の目的を見つけることができるのだろうか…。
オリジナルの『ママ恋』放送から約8年の時を置いてのスピンオフ放送ということもあり、この『パパ恋』では、登場するテクノロジーなどの進化が垣間見える。
主人公のソフィ―を初めとした登場人物たちは、あらゆるマッチングアプリを駆使して恋人探しをしていたり、移動の際にもウーバーを利用したりしている。
ソフィ―が運命の相手と思しき男性と出会うきっかけとなったのも、彼のウーバーに乗り合わせたことだった。
オリジナル放送当時の2005年とは恋愛の形式や価値観も大きく変わっており、昔はマッチングアプリのようなものはどこかいかがわしいものであったのだが、現代では様々なアプリが存在し、マッチした相手と結婚することになったなんていう話もよく耳にするようになった。
こういったソーシャルメディアを利用しての恋愛というのは、まさに2022年現在を表したものであり、時代を感じさせる部分である。
さらにはLGBTQのキャラクターがメインで扱われている点も、多様性が求められる現代らしい要素で、オリジナルと一線を画す魅力と言えるだろう。
オリジナル『ママと恋に落ちるまで』と変わらない魅力
恋愛の形式には時代を反映させ、オリジナルとは大きく異なるものになっているが、オリジナルのDNAを受け継ぎ、変わらない魅力を醸し出している点も多い。
例えば、あのお馴染みのオープニングソングも同じだし、主人公と運命の相手が偶然に出会う点、作品全体に漂うコントのようなゆるい笑い、誰が運命の相手なのかを悟らせない見事なストーリーテリングなど、オリジナルで好評を博した要素をしっかりと受け継いでいるのである。
そういった意味でもオリジナル作品の魅力を纏いながらも、さらにブラッシュアップした内容が繰り広げられる作品になっているというわけだ。
ヒラリー・ダフのキュートな魅力炸裂!
主人公となる若かりし頃のソフィ―役を演じるのは、かつてディズニー・ドラマ『リジー&Lizzie』でアイドル的人気を獲得し、その後もラブコメ女優として第一線で活躍してきた、ヒラリー・ダフ。
『リジー&Lizzie』放送当時からヒラリーの女優人生を追いかけ続けてきた身として言えることはただ一つ。本作のヒラリーの演技はかつての『リジー&Lizzie』の時を彷彿させるキュートな魅力が炸裂しているということだ。
もちろん、あれから約20年が経過しているため、表情が大人になったというのはあるのだが、それでも元来ヒラリー・ダフという女優が体現してきた快活さと可愛らしさが混在した魅力が大いに発揮されている。
さらには近年、様々な作品で培ってきたコメディセンスも健在で、まさにヒラリーの女優人生の集大成とでも言うべき作品が『パパと恋に落ちるまで』なのである。
主演のヒラリーのほかには、どこかオリジナルのテッドを彷彿させるジェシー役のクリス・ローウェル、ソフィ―の頼れるルームメイトのヴァレンティ―ナ役を演じるフランシア・レイサ、オリジナルでニール・パトリック・ハリスが演じたバーニーのような独特の存在感を放った箸休めキャラのチャーリーを演じるトム・エインズリーら、魅力的なキャストが脇を支えている。
オリジナル放送終了から約8年…伝説のラブコメ・ドラマが帰ってきた。
古参ファンも新規ファンも楽しめる納得のスピンオフが誕生した印象だ。
さあ、『パパと恋に落ちるまで』のはじまりはじまり!
『パパと恋に落ちるまで』は、ディズニープラスのスターで独占配信中!
(文・構成:zash)
映画情報番組『What's Up Hollywood』YouTubeで更新中!